FX取引の注文方法は、無理して高度なものを利用する必要はありません。 しかし、ずっと成行注文ばかりというのも、なかなか技術の向上に繋がりません。 また高度な注文方法でも、上手く使いこなすことができれば、とても効率的にFXを進めて行くことができます。 “逆指値注文”は、使い方を間違えなければ、非常に有効な注文方法として有名です。 どういう使い方をするのか、そして指値注文との違いなど、徹底的に解説していきます。
FX相場を先回りして利用する!逆指値注文の基本的な仕組み
通常の指値注文は、“現在のFXレートよりも下がったら売る”という場合と、“上がったら買う”という場合で注文を出します。
素直にレートの動きに従って行う、順張りの注文ということですね。
逆指値注文は、“先回りして予約する”といった注文方法です。
例えばレンジ相場のときに、“もうちょっとで上昇トレンドが来そうだ”と判断した場合、移行しそうなポイントで、買いの逆指値注文を出します。
予想通り上昇トレンドが来た場合、逆指値注文が成功して、利益を得ることができるというシステムです。
その他で言うと、損失の額を設定して、逆指値注文を出すというケースもあります。
損切りする額を決めておくということですね。
逆指値注文は、単独でも活用できるのですが、指値注文など他の注文と合わせて出しておくことで、とても効率的に利益を獲得できることになります。
逆指値注文を利用するのは、“損切り”と“利食い”を行う場面が多い
逆指値注文を利用する、主なケースを紹介します。
先ほどのも言いましたが、逆指値注文は、保有しているポジションに対して損失を最小限に抑えたり、利益をできるだけ確保するときに、よく使われます。
損失を抑えるために出される逆指値注文は、“ストップロス注文”と呼ばれるものです。
例えば、1ドル119.80円のときに、ドル円の買いポジションをエントリーします。
FXレートが119.10円になったときに、119.00円で成立する逆指値注文を出しておきます。
このままレートが119.00円に達したとき、逆指値注文が成立し、損切りを行うことができます。
119.10円から、119.00円に達するまで、FX相場は上昇と下降を繰り返します。
ポジションを持った時に行う逆指値注文は、ほとんどがこの損切りを目的とした注文です。
その他、2つ以上の注文を同時に行う、“OCO注文”や“IFO注文”を使うのも有効でしょう。
今度は、逆指値注文で“利益確定”の注文を出す方法です。
例えば、11.8.50ドルのFXレートのときに、買いポジションを取ります。
しばらくポジションを保有し、119.80円まで上昇したところで、119.50円で成立する逆指値注文を出します。
FXレートが119.50円になるまで、逆指値注文は成立しませんので、この時点で100pipsの利益は確保できるということになります。
これが、逆指値で行う利食いということですね。
もしFXレートがどんどん上昇して、120.00円も超えるような動きになった場合、虐指値注文は成立しません。
またレートが119.50円まで下がって、逆指値が成立するまで待つか、注文がキャンセルさせるまで、注文は出たままの状態になります。
利益が思ったよりも増える状況になった場合、FX相場の状況に合わせて、逆指値の注文価格を変更するのも良いでしょう。
逆指値注文は、理解できれば難しい注文方法ではない
逆指値注文は、指値注文と同じで、基本的にはトレーダーが指定した価格で、約定することがほとんどです。
しかしFX会社によっては、週明けのギャップが激しいときや、相場の変動が激しいときは、指定した価格より、もう少し不利な価格で約定する可能性もあります。
例えば米ドル円が120円のとき、買いポジションを建てるとします。
119.00円で成立する逆指値を出していても、先ほどのような場合、主にギャップダウンで118.5円でスタートすれば、約定価格は118,5円になることがあります。
またトレーダーが逆指値注文を出すときに注意するポイントです。
それは、“指定する金額を誤る”ということです。
指値注文とは、全く逆の考え方になりますが、逆指値では売り・買いの注文と価格が合わず、逆指値にはならない場合があります。
米ドル円のAskのレートが119.30円のときに、逆指値の買い注文119.20円などは指定できません。
これはただの指値注文になってしまいます。
逆指値注文は、あくまで“今のFXレートよりも上昇したら買いたい”というときと、“今のFXレートよりも下降したら売りたい”というときに使用します。
逆指値注文は、指値注文の仕組みを知ってから、徐々にFX取引に取り入れるのが効果的でしょう。
また逆指値注文が理解できれば、逆指値を応用した、もっと効率的な注文方法も使いこなすことができるでしょう。
もちろん、このような特殊な注文も、FX初心者はデモトレードで体験することができます。
ノーリスクのデモトレードで、いろんな注文方法の動きを知っておくというのは、必要なステップではないかと思います。