これからFXを始めるという方は、まずFXの利益と損失の仕組みを勉強しましょう。 どういうときに利益が出て、どういうときに損失が出るのかというのは、基本中の基本の知識です。 FXのレートは、常に変動しています。 ですので、ポジションを持っていれば、必ず利益か損失のどちらかは出ている状態ということになります。 ±0ということは、まずあり得ません。 FXの醍醐味を味わうためにも、間違った入り方をしないようにしましょう。
目次
FXのオーソドックスな利益と損失の仕組み“為替差損”
FXでは、2種類の通貨を使って取引をします。
FXで利益を出すパターンのほとんどは、2種類の通貨で発生する“為替差益”です。
1番ポピュラーな通貨ペアである「米ドル円」で説明します。
アメリカの米ドルと、日本円は常に価値が違います。
1ドル=100ドルのときもあれば、1ドル=120円の可能性もあるわけですね。
1ドル=120円のときに、円をドルに交換したとします。
その後、レートが変動して、1ドル=125円になったとしますね。
その相場状態のときに、再びドルを売って円を買い戻します。
すると、手元には125円が返ってくることになりますね。
そうすれば、5円の利益が手に入ります。
これが、“為替差益”で利益を得る最も基本的なFXの形です。
逆に、2通貨のレートの違いによって生まれる損失を、“為替差損”と言います。
先ほどとは逆のパターンで、1ドル=120円のときに円をドルに交換し、その後レートが1ドル=115円になったとします。
そのときに円を買い戻すと、手元に残るのは115円です。
5円の損失が出てしまって、為替差損で損失が出るという仕組みです。
FX初心者でも取引人口が多い“スワップトレード”
他の利益獲得方法には、“スワップ金利”が挙げられます。
FXでは、通貨ごとに価値も違えば、国が設定している金利にも差があります。
保有しているポジションを決済せずに、待ちの状態を続けると、1日経つごとに発生するのがスワップ金利です。
ポジションを翌日に持ち越すことを“ロールオーバー”と言い、この作業によってスワップ金利を利益として得ることができます。
FXでは、このスワップ金利の獲得を目的としたトレードも、非常に人気を博しています。
基本的な方法としては、高金利の通貨と低金利の通貨を組み合わせることで、スワップ金利を獲得しやすくなります。
日本円は、世界でも有数の低金利通貨として知られています。
ですので、高金利通貨と組み合わせて選択されることが非常に多いです。
オーストラリアドルは金利が高い
逆に、高金利通貨として高い人気を誇っているのが、オーストラリアドル(豪ドル)です。
豪ドルと日本円の金利差を考えると、この通貨ペアのポジションをロールオーバーするだけで、約100円の利益が獲得できます。
1日100円でも、1年間で考えれば36,500円になるので、馬鹿にはできないですよね。
もちろん、スワップ金利も毎日必ず、決まった利益が上げられるというわけではありません。
もし金利差が逆になるようなことがあれば、逆に金利差を支払わなくてはいけない場合もあります。
金利の低い通貨を買うか、金利の高い通貨を売るという場合ですね。
金利の高い国とはいえ、政策金利はいつ改変されるかわかりません。
うっかりスワップ金利を支払わなくならないように、注意が必要です。
“含み益”と“含み損”の判断がFX取引の醍醐味!
またFXには、“確定していない利益・損失”というものが存在します。
これらを“含み益”、“含み損”と言い、この状態を見ながら、トレーダーは決済するかどうかを判断します。
つまり、1ドル=100円の時にドルを買って、1ドル=120円にレートが変更した場合、今このポジションには20円の“含み益”が出ているという状態になります。
まだポジションを決済していない状態です。
このまま、FX相場がもっと上がると予想するのであれば、このままポジションを持ち続けて、含み益を増やします。
逆に、これ以上上昇しないと予想するなら、ここでポジションを決済して、今出ている分の利益を確定します。
含み損の場合は早い判断が必要
読みが外れた場合は、もちろんトレーダーは損をすることになります。
もう上がらないと予想して決済した後、まだまだ上昇し続ければ、我慢してポジションを持っていた方が獲得できる利益は大きかったことになります。
逆に、まだ上がると予想して粘りすぎても、その後下降していけば、それまであった利益はなくなります。
含み益が出ている状態のときに、利益を確定していれば、その分の利益は獲得できたわけですから、これもトレーダーにとっては損ですね。
“含み損”の場合は、もっと早い判断が必要になるでしょう。
含み損を持ったままポジションを保有すれば、損失が増大する可能性もあります。
もし相場が好転すれば、損失がなくなる場合もありますが、含み損が出ている場合は、なるべく早く決済して、最小限の損失で食い止めることを意識するべきでしょう。
“利益を取り返す”という気持ちは、逆に冷静さを失って更なる損失に繋がります。