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指標の基本知識を押さえよう

トレンド系指標の代表格③ボリンジャーバンド

トレンド系指標の代表格③ボリンジャーバンド

FXのトレンド系指標は、その指標独自の単位や、明確に決められたルールを把握する必要があります。 一見取っつきにくいように見えるものでも、1度使い始めるとすぐに順応できるものが多くなっています。 それが、多くのトレーダーに長きに渡って、利用されているポイントでもあります。 “ボリンジャーバンド”も、そういった指標の1つです。 しっかり指標のルールを理解する必要がありますが、さまざまな場面で活用できる指標なので、FX初心者もぜひ押さえておきましょう。

平均値の正確性を上げて分析する。ボリンジャーバンドの仕組み

ボリンジャーバンドは、FX相場の値幅を、一定期間の価格から分析して、変動範囲をチャート上に表示してくれます。

FX相場は、つねに価格が変動しています。

一定の期間、どれぐらい価格が変動したのかを知りたい場合は、普通のその期間の平均値を参考にします。

しかし、その期間の平均値だけでは、データとして少し信憑性の低いものになってしまいます。

平均値だけで判断すると、その期間にFX相場の価格が、しっかり適正水準で推移していたのか、ということが分かりません。

平均値だけでは分からない情報

つまり、急な上昇や下降があったことは、平均値だけでは分かり得ない情報なのです。

価格変動が大きいFX相場では、次に付ける価格が、前回から大きく離れるという場合もよくあります。

より正確な分析を行うには、期間中の平均値を基準にして、そこに変動する値幅を予想して分析します。

値動きが小さいFX相場では、次に付ける価格も同じく狭い水準に収まることが想定されますので、プラスする変動値幅は小さく予想します。

ボリンジャーバンドは、値動きの変動とFX相場の値動きを判断できる、人気のあるテクニカルチャートです。

標準偏差のルールを理解して、チャート上に表示させてみよう!

標準偏差の細かい算出式は、ここでは割愛します。

標準偏差は、一定期間の終値などのデータから平均値を算出した後、基になっている終値などのデータが、どれぐらい上下しているのかを表している数値です。

つまり、どれぐらい散らばって、平均値が算出されたのかを表すということですね。

標準偏差の単位には、σ(シグマ)というものが使われます。

ボリンジャーバンドにラインを1σと呼んだりもします。

1σの値は、平均値のデータが、平均値を中心にしてプラスマイナス関係なく、均等に分布しているときには、約68%のデータがそこに収まるということを意味しています。

平均値のバラつきは小さいことが多い

つまり7割ぐらいの確率で、平均値のバラつきは小さいことが多いのです。

FX相場にいくらバラつきがあるとしても、この1σに収まらない場合というのは、残りの3割程度なのです。

平均値を中心にして、標準偏差を倍にして描かれている2σは、基となるデータの約95%が収まります。

3σという数値もありますが、基本的には2σまでで95%収まるので、ほとんど使うことはないと言っていいでしょう。

ボリンジャーバンドは、基本的に上の1σ、2σのライン(アッパーバンド)と、中心にあるミッドバンド、下の1σ、2σライン(ロワーバンド)の5本で構成されています。

ちなみに、ミッドバンドは移動平均線のことです。

ミッドバンドの移動平均線は、20~25MAの単純移動平均線を用いています。

ボリンジャーバンドはバンド抵抗の逆張りと、レンジブレイクの順張りに有効

ボリンジャーバンドの特性として、FX相場が膠着状態のとき、つまりレンジ相場のときにバンドの幅が狭くなるという特性があります。

逆に、トレンド相場だとバンドの幅が開きます。

FX相場の傾向は、値幅が小さい状況のときには、次の大きなトレンドに向けての準備がされていると言えます。

大きく動いているときは、いずれエネルギーを吐き出して、力が弱まっていくことが考えられます。

これをボリンジャーバンドに照らし合わせて見てみます。

バンドの幅が小さくなっている状況では、FX相場が今後大きなトレンドを形成することを示唆しているということです。

主な使い方は、逆張りとレンジブレイクを使った順張りです。

逆張りでは、2σの間に95%の事象は存在しているということを利用して、+2σとFX相場の価格が交差するときに、売りポジションを取ります。

逆に買いポジションは、+2σとFX相場の価格が交差したときがポイントです。

これは、いずれ平均値に価格が収束することを前提に行う、オーソドックスな逆張りです。

バンドウォークはトレンドの継続を示唆

レンジブレイクを狙う場合は、横ばい状態のFX相場において、そのポイントを待ちます。

ボリンジャーバンドの幅が拡大し始め、±2σの外に出て終値を付けたとき、ブレイクしたと考えて、売買のポジションを建てます。

先ほどの、小さいバンドと大きいバンドの状況の次の動きを読んだ、順張り方法と言えますね。

レンジブレイクが発生した後のFX相場は、バンドの拡大と並行して動いていく可能性が高いです。

これは“バンドウォーク”と言われていて、今後もトレンドが継続することを示唆しています。