FX取引は、FX相場のチャート画面を確認しながらでないと、売買のタイミングを把握することはできません。 それを効率的に行うために、テクニカル指標が存在します。 それでも、チャートを見るだけでは分からない、FX相場の変動要因も存在しています。 それが“ファンダメンタルズ要因”です。 FX初心者は、ファンダメンタルズ要因を無意識に避けがちだと言われています。 代表的なものにどんなものがあるのか、理解してFX取引に取りいれることを心がけましょう。
ファンダメンタルズ要因は、国の経済・政治に関わるすべて
ファンダメンタルズ要因を簡単に説明すると、“国の経済の基礎的条件”です。
基礎的条件の中には、国の政策や法律、経済状況や治安などさまざまな要因が含まれます。
FX相場が変動する原因、また通貨の価値が上がったり下がったりする原因は、このファンダメンタルズ要因が大きく関与しているのです。
ですので、食わず嫌いでFX取引に取りいれないというのは、極端に言えば、大きな利益のチャンスを無駄にしているとも言えるでしょう。
FX市場は、政治経済の影響を受けることがとても多く、トレーダーはFX取引の知識以外にも、精通しておかないといけない部分は多いと言えます。
近年起こったファンダメンタルズ要因と言えば、アベノミクスが発足したときの円安や、トランプ大統領当選に伴うドル高などが挙げられます。
それ以外にももちろん、多くの政治経済の影響を、FX相場は受けることになります。
ファンダメンタルズ要因が、通貨の未来を左右するというケースはよくあります。
どんな情報を使ってFX相場を予想するのが、ファンダメンタルズ分析と呼べるものなのでしょうか?
もっとも有名なファンダメンタルズ要因である“経済指標”のラインナップ
1番よくトレーダーが利用し、そして認識しているファンダメンタルズ要因は、やはり“経済指標”でしょう。
経済指標は、国の経済の状況の写し鏡と言えるぐらい、重要な指標です。
経済指標と言っても、いろんなデータが指標として発表されます。
またそれぞれの経済指標1つ1つが、複雑にいろんな情報が絡み合って出来ているものだと言えるでしょう。
FX市場にもっともダイレクトに影響を与えるのは、“政策金利”だと思います。
それぞれの国の中央銀行に該当する機関によって、約2ヶ月に1回発表されます。
トレーダーは、政策金利が発表される日時の情報は、まず間違いなくキャッチしておかないといけないでしょう。
“景気”に関する経済指標も、国の状況を分かりやすく表してくれます。
景気が良い国の通貨は、どんどん買われていき、価値が上がっていく傾向にあるからです。
それに似たものでは、“雇用状況”に関する指標もあります。
簡単にそうとは言えませんが、雇用状況が好調の国は、比較的景気も良いという国が多いようです。
アメリカの“米雇用統計”は、雇用系の経済指標として、FXでは欠かせない指標になっています。
また“物価”に関する指標も、金利と関係が深いので、FX市場では大事と言われています。
FX市場では政策金利が重要視されており、金利の変動は“物価の変動”を暗に表していると言ってもいいでしょう。
この先、対象の国の金利がどうなっていくのかを、物価もまとめてチェックすることで、分かりやすく分析することが可能になります。
その他、貿易系指標や消費指数など、経済指標だけでも、FX相場に影響を与えるものは数えきれないぐらいあるのです。
すべての国の、すべての経済指標をチェックしていては、さすがに分析が追いつきません。
優先順位を決めて、自分のFX取引に1番影響を与える指標はどれなのか、しっかり把握してから、取引に生かすようにしましょう。
“織り込み済み”のFX相場って?
ファンダメンタルズをFX取引に生かすときの、注意点をここで理解しておきましょう。
テクニカル分析に比べて、ファンダメンタルズ分析は、短期のトレード分析に向いていないという点が挙げられます。
長期トレードのときに、長いスパンで分析しながらファンダメンタルズ要因を使えば、力を発揮するのです。
今自分の近くにある利益を獲得するための、スキャルピング、デイトレードでは、あくまでテクニカル指標を中心にして、取引していかなくてはいけません。
そして1番気を付けたいのは、ファンダメンタルズの“織り込み済み”と呼ばれる現象です。
例えば、テレビのニュースで、買いの材料になるファンダメンタルズが発表されたとしますね。
しかし、FX相場は全然買いの動きを見せないのです。
なぜかというと、今確認しているFX相場には、ずっと前からそのニュースの情報が反映されていたからです。
FXは、ハッキリ言って情報を早く仕入れた方が勝ちのようなところもあります。
この場合は、FX口座のツールなどで見られるマーケットニュースなどで、素早く情報を仕入れたトレーダーが、多く存在したことになりますね。